ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ・8話「殺生石(ウタカタノユメ)」【アニメ感想】
◆概要
ダンジョンでアイシャにボコられるベル。
命も加わりますが、あっさり敗北。イシュタル・ファミリアに連れ去られます。
そして視聴者が危惧していた通り、フリュネに襲われそうになるベル。
おそらくベルはミノタウロスとの戦闘以上に恐怖を感じていたことでしょう。
そこで助けに入ったのが春姫。かわいい。
再び春姫の案内で脱出するベル。
時を同じくして、ヘスティアたちは「殺生石」の意味を知ります。
春姫の助けで脱出しアジトに潜伏していた命も同じ情報を得ます。
殺生石はルナールの魂を犠牲にして完成する強力な武器とのこと。
脱出したベルは春姫の身を案じますが、彼女は諦観の様子。
そこに合流した命の口から殺生石の真実が伝えられ、ベルは驚愕します。つらそうな春姫。
そこに現れたのがアイシャ。彼女は自身の過去を語りながら、ベルに問います。春姫を助ける覚悟はあるのか、と。
ベルは答えられません。そこに集まってくるイシュタル・ファミリア。
答えを見つけられないまま、命に引っ張られながらベルは逃走します。
ベルたちの逃走を助けようとアイシャを止める春姫。かわいい。
ここで今回はおしまいです。
◆感想
今回はベルくんのふがいなさが出るだけで終ってしまいました。
今回はファミリアを巻き込むことの危惧が主に問題でしたが、ここまでの回でベル君が悩んでいたことから分かる通り、春姫の扱いはとても難しいです。
春姫編は「娼婦」がメインとなり「性」がテーマになっている以上、かなりデリケートな話と言えます。
漫画・アニメにおいては、「性」はある意味「死」よりも重いテーマです。下手な扱い方をしたら作品自体が終わってしまうほどに。
通常の王道展開としての「ピンチ→助ける」だけでは問題が解決しません。物語内のキャラだけでなく、読者・視聴者も納得できる着地点が必要になります。
それゆえ、慎重に物語を進めるべきだと思います。
場合によっては悲しみどころかトラウマさえ残しかねないテーマですが、だからこそファンタジー系の作品ではこのテーマは避けるべきではないとも僕は思います。
そのため、『ダンまち』がわりと直球気味に「娼婦」を扱ったので驚きました。新規のキャラとはいえ、「おいおい大丈夫か」と。
そんな中で、春姫役の千菅春香さんの演技はとても素晴らしいと思いました。
なんとなくですが、重すぎず、儚さだけが強く印象に残ります。そしてかわいい。
さすが『SHIROBAKO』の「ずかちゃん」を演じた方です。
ずかちゃんのように春姫も救われることを願います。