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ちはやふる3 第10話「さねかづら」【アニメ感想】

ちはやふるアニメ三期10話の感想・レビューです。ネタバレありです。

 

名人戦・クイーン戦予選の西日本決勝。

吉野会大会以来ずっと不調の新。その負のピークが決勝で訪れました。しかしそこから新を救い出してくれたのが、対戦相手である村尾さん。

前回は原田先生、そして今回は村尾さんが主役です。間違いなく。

 

今回も名場面ばかりでしたが、個人的な一番は、千早が携帯をいじりながら泣きそうになっているところ。

 

 

 

【今回のちはやふる

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©末次由紀講談社・アニメ「ちはやふる」プロジェクト2019

 

腹の調子も悪いが、それ以上に精神的に不調な新。太一が負けたことを知ってホッとした自分に対する不安。

そんな精神状態の中、新は西日本予選決勝へ。

相手は兄弟子の村尾さん。

 

試合が始まった直後、いつも通りかるたが一番楽しかったときのことを思い描いた新が見たのは、千早と自分のかるたではなく、千早と太一。

太一を邪魔だと思い、太一の悪いところばかり考える新。そして、自分はかるたで太一を見下していたのか、と気づいてしまった新。

 

新の調子が悪いことに気づいた村尾さんはチャンスと判断。

しかし新の表情を見て、綿谷永世名人が亡くなったときの新を思い出した村尾さん。

新の頬を軽く叩き「戻ってこい」と一言。

 

すると、真っ暗になっていた新の視界に色彩が。

 

あらためて試合に向き合う新。

しかしそこで襲ってきたのが腹痛。そのためまさかの中座。

 

結果、いろんな意味で吹っ切れた新。

戻ってきたときにはすでに11枚差。しかも中座していた間に読まれた札や枚数が不明。しかしそれでも諦めず、いつも通りのかるたに戻った新。

 

そこからは、追いかける新と逃げ切る村尾さんの戦い。

村尾さんの真面目なかるたを見て、不明だった空札を徐々に明らかにしていく新。一方優勢の村尾さんは逆にしんどそう。通常の新との対戦ではありえない大差ゆえに送らざるを得なかった札のせい。新の渡り手が決まりやすい。

少しずつ縮まっていく差。それでも村尾さんは堅実に応戦。

 

そのとき、南雲会の会員が栗山会長に何か伝えているところを見た新。そして栗山会長の嬉しそうな表情も。 

するとその後から積極的に敵陣を攻める新。さらに縮まっていく差。

そんな新の姿を見て、その意図に気づいた栗山会長。東日本一の攻めがるたの名手・原田先生と戦う流れを呼び込もうとしている、と。

 

しかし村尾さんも「ちは」をとり反撃。

今回の名人戦が、才能だけで最強になった周防名人を努力で倒す最後のチャンスだと思う村尾さん。

一方「ちは」をとられた新は今の村尾さんの取り方を見て、不明だった最後の空札を看破。

その新を見て、努力と才能について思いを馳せる村尾さん。

 

そして、勝ったのは新。

涙を流す新を祝福する村尾さん。村尾さんらしいやり方で。

さらに村尾さんは「勝ってこい」と激励。新には才能も努力も両方あるんだから、と。

それに対して、「ある」と思ったら多分負けるから「ない」ものに会いにいきますと答える新。

 

西日本代表は、名人位・綿谷新、クイーン位・逢坂恵夢に決定。

 

その頃、修学旅行の夜を楽しんでいる千早。

すると、体調がよくなったからと遅れて修学旅行に参加してきた太一とばったり遭遇。

言いたいことや聞きたいことがありすぎて壊れる千早。

太一が東日本代表は原田先生だと伝えると、急いで携帯で連絡しようとする千早。嬉しさに涙を浮かべ震えながら。

 

しかし直後、「決定戦でおまえどっち応援すんのかな」と太一。さらに「すげーよな、あいつ」との言葉も聞き、西日本代表が新だと理解した千早。

しかしもう太一の姿はなく。

 

部屋に戻った太一は直ちに熟睡。そんな太一を見て「勝ってこれたらよかったな」と悔しそうな机くん。

 

その夜、花野から瑞沢かるた部員へ挑戦者決定戦の対戦カードを知らせるメール。

名人戦・原田先生vs新

クイーン戦・猪熊さんvsめぐむたん

 

今回はここまで。

 

 

 

【今回の感想】

今回で名人・クイーン戦の東日本予選と西日本予選が終了です。

 

友達である太一を実は見下していたのかと気づいた新。一気に闇に呑まれてしまいました。

その新に救いの手を差し伸べたのが村尾さん。勝負に徹して無視していれば間違いなく勝てたでしょうに。

 

祖父が亡くなったときの新の表情を今の新に重ねて見た村尾さん。祖父が亡くなった後、新はかるたをしばらく離れてしまいましたから、それと同じことが起きてしまうかもしれないとの危惧もあったのでしょう。

さらには、村尾さん自身がかるたを離れていたとき、戻るきっかけを新が与えてくれたことへの思いもあったのかもしれませんね。

 

試合展開の方はいろいろ特殊でした。

いつも通りの調子に戻ったとき、新が勝つのはもはや絶望的な状況でしたが、そこからひっくり返した新の総合力はさすがです。

特に村尾さんの取りを見て空札を特定していったところは良かったですね。今までこんな戦いなんかなかったですし。

 

そして結局一番大事なのは、新が村尾さんを人間的にもかるた的にも好きということなのでしょう。

 

クイーン戦の方の代表者はめぐむたんに決まりました。これまた千早が過去に戦った相手です。

ちなみにめぐむたんの決勝での対戦相手だった唯川さんは、後に結構登場することになります。

 

そして、前回東日本予選は決勝の前までで終わっていましたが、今回その結果も判明しました。

代表に決まったのは原田先生と猪熊さん。

原田先生と須藤さんの決勝戦については次回描かれるはずです。

 

原田先生が代表になったと知って感激した千早のシーンは個人的にかなり好きです。

ただ太一としては、自分が代表になったと千早に報告したかったことでしょう。しかも西日本の代表は新ですからなおさら。

 

なにはともあれ、これで原田先生vs新という超面白い対戦が決まったわけです。

次回以降も盛り上がりは続きます。

 

以上、ちはやふる三期10話の感想でした。