因果交流電燈

本とアニメを題材にしていろいろ語るブログです。

ちはやふる3 第11話「きりたちのぼる あきのゆふぐれ」【アニメ感想】

ちはやふる3期11話の感想・レビューです。ネタバレありです。

 

東日本予選で優勝した原田先生を、千早や太一たち白波会のみんなが全力でサポートすることに。

太一は仮想新として、そして千早は仮想周防名人として原田先生と特訓。

そして挑戦者決定戦へ。

 

主人公たちが師匠の特訓に付き合うというなかなか珍しい展開です。だからこそ面白いんですが。

しかもこれを機に太一は新を、千早は周防名人をそれぞれ研究することになりました。これがまた絶妙。千早と太一にとってある意味最も重要な選手を研究し模倣することになったわけです。

 

 

 

【今回のちはやふる

f:id:otokitakun:20200211124044j:plain

©末次由紀講談社・アニメ「ちはやふる」プロジェクト2019

 

修学旅行も終わり、いつもの部活動に戻った千早たち。

吉野会大会優勝の勢いそのままの千早と、調子が悪い太一。千早がガチで勝ちにいったこともあり、千早に大差で負ける太一。

太一にどう声をかければいいのか迷う千早。しかし、もし手を抜いたりなんかしたら太一がかるたをやめてしまうかもしれないとの思いが。

 

そこに白波会の緊急ミーティングの連絡。

今は原田先生に会いたくないと思っている太一もとりあえずミーティングへ。

 

原田先生が発表したのは、名人戦挑戦者決定戦までの間、白波会全員で原田先生が勝つためのサポートをすること。A級は出来る限り練習に参加し、B級以下も真剣に練習することで緊張感をつくれ、とのこと。

白波会をつくったのは自分が強くなるためと豪語する原田先生が臆面もなく本音をぶちまけて協力を要請。

 

さらに、原田先生が太一に頼んだのは、新の札配列を覚えて仮想新として練習相手になること。

断る太一。

しかしそんな太一に対して、「私を東日本代表にしたのは君だろう」と一言。

 

東日本予選決勝。

原田先生vs須藤さんの戦いは、試合が始まる前に須藤さんが「譲ります」と棄権したことで決着。

 

須藤さんは「突き指した」ことを理由にしていたものの、本当の理由は吉野会大会での太一との賭けだと言う原田先生。

準決勝で須藤さんを苦しめた坪口さんと、吉野会大会での太一の頑張りが助けてくれた、と。

そして、白波会のみんなに助けられて戦いたい、助けられた方が強くなれると原田先生。

 

その原田先生に巻き込まれていく千早や太一たち白波会。

千早は原田先生のところへ。自分は周防名人の配列を覚えて仮想周防名人になる、と。

うれしそうな原田先生。

 

その頃、西日本予選決勝の後から絶好調の新。

そこに千早から電話。原田先生が絶対勝つと宣戦布告。そして、太一からは「新もがんばれよ」との言葉。

 

その後、周防名人の試合映像や配列表をひたすら研究する千早。

 

富士崎の練習に参加させてもらっている猪熊さん。

桜沢先生や理音と試合。理音は東日本予選でボロ負けしたせいでビビりながらも、猪熊さんから挑発されて俄然やる気に。

しかし、やはり全盛期の頃より猪熊さんの感じの良さが衰えていることを感じる桜沢先生。そして、子育てとかるたの板挟みに悩む猪熊さん。

 

仮想周防名人になろうと日常生活から周防名人の真似をする千早。小声だったりお菓子をあげたり。

そんな千早につられて太一も新の真似をしたり。

バカ2人。

 

そして、千早vs太一の練習試合。つまり仮想周防名人vs仮想新。

周防名人ばりの押さえ手を披露する千早。

対して、渡り手を見せつける太一。「感じ」が良い相手と戦うために新が磨いてきた武器。

 

その後、白波会での練習でも太一は新について、千早は周防名人について原田先生と作戦会議。

そのとき千早が「周防名人もしかしたら…」と言い淀む場面も。

 

そして、挑戦者決定戦当日。

 

袴を着てしまったために授乳ができないというハプニングに見舞われ、再び子供とかるたのどちらが大切かと悩む猪熊さん。

そこでかなちゃんのお母さんが登場。着物のままで授乳する仕方を教え、着物を「お母さんの味方」とアドバイス

そんな商魂たくましいかなちゃんのお母さんの姿を見て、女王になる決意を新たにする猪熊さん。

 

そして、自分が選手としてここに立っていないことに今さらながら後悔の念を覚え悶絶する千早。そんな千早の前に現れた新。

そして原田先生も登場。

 

名人戦・クイーン戦の挑戦者決定戦へ。

 

今回はここまで。

 

 

 

【今回の感想】 

挑戦者決定戦に向けた特訓回でした。

 

まず大事だったのは、原田先生が東日本予選決勝をいかにして勝ったかの真相。

須藤さんの棄権。

予選前の太一との約束は、太一と須藤さんが当たったら須藤さんが譲るというものでした。

まあ、須藤さんなりのプライドでしょうね。原田先生が太一と同じ白波会という事情もあったでしょうし、このままもし原田先生に勝って挑戦者になれたとしても須藤さん自身が納得できない、みたいな。当初の賭けの結果ではそもそも須藤さんが予選欠場になるはずでしたし。

 

須藤さんと原田先生の戦いを見たかった気持ちもたしかにありますが、原田先生が勝ち上がってくれてよかったということを、挑戦者決定戦で原田先生が見せつけてくれるでしょう。

 

そして原田先生の特訓に付き合うことになった千早や太一。

原田先生がそこまで考えていたのかはわかりませんが、太一が新、千早が周防名人の真似をするというのは、2人にとってかなり貴重な経験となりそうです。

太一にとっての新の重要性は言うまでもないですが、千早にとって周防名人も特別です。かつて肉まんくんが、詩暢よりも周防名人が千早にとって目指すべきところだと言ったこともありました。

 

高校生大会の間、千早は詩暢の正確さを意識していました。

それを経た後、合宿での理音とのやりとり、吉野会大会での猪熊さんとの戦い、そして今回の周防名人の研究では、「感じ」についての訓練が続いています。

こうして総合的に見れば、詩暢との戦いを見据えた千早の成長がきちんと描かれているのがわかります。

 

その一方で、まさにその「感じ」の良さの頂点にいる周防名人との戦いに挑もうとする新、原田先生、そして太一に関しては、「感じ」以外の様々な技術にスポットが当てられているのが面白いところです。

 

クイーン戦の方でも、猪熊さんがいろいろ大変そうです。

まさかここでかなちゃんママが活躍することになると誰が予想していたでしょうか。しかしこういった大人の活躍が本作の見所でしょう。

 

次回から、挑戦者決定戦が始まります。

猪熊さんの方も気になりますが、やはり最重要なのは原田先生vs新。

 

次回も楽しみです。

 

以上、ちはやふる3期11話の感想でした。