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ちはやふる3 第9話「くだけてものをおもふころかな」【アニメ感想】

ちはやふる三期9話の感想・レビューです。ネタバレありです。

 

修学旅行中の千早のシーンも少し挟みつつ、名人戦・クイーン戦予選の決勝前までが描かれました。

このエピソードは今回の名人戦・クイーン戦にとって最も象徴的なものだったと思います。千早の欠場もありますし、今後の展開についての予想も或る程度絞られてきます。

つまりは、ベテラン強し。

 

 

 

【今回のちはやふる

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©末次由紀講談社・アニメ「ちはやふる」プロジェクト2019

 

周防名人の意味深な言葉によって少なからず動揺する新。そして新がどうも調子が悪いことに気づく詩暢。

 

その頃、修学旅行の千早は太一や新の予選結果が気になって心ここにあらず。そんな千早の姿を見て、クラスメイトのみちるがたまらず激昂。千早と一緒の修学旅行を楽しみにしていたのに、と。それを聞き、千早は泣きながら謝罪。

その後、みちると一緒に楽しむ千早。かなちゃんに遭遇して百人一首の蘊蓄を披露してもらったり。

そんな中、ふとしたきっかけで吉野会大会での太一を思い出した千早。そこで気づいたのは、太一が修学旅行に来ていないのは名人になりたいからではないということ。

なぜならあのときの太一を支えていたのは、「千早に勝ちたい」という一心だったから。

 

東日本予選。

小石川秀作・通称ポカ作と対戦している太一。お手つきは多いものの攻守のバランスが良い実力者であるポカ作に10枚差もつけられて劣勢。

そのとき応援している花野の姿を見て、太一は守りがるたにスイッチ。原田先生の攻めがるたを捨てたくない太一。しかしその原田先生自身が練習時、太一には守りがるたが合っているとコメント。

守りに徹して一気に差を縮める太一。ポカ作のミスもありとうとう逆転。しかしその直後、攻守の切り替えが遅れ、敵陣の「ちは」を取ることができなかった太一。焦りながらもなんとか食らいつくことに。

そしていつも通りの運命戦へ。読まれたのはポカ作の札。太一は取れず。

結果、1枚差で太一の敗北。

 

会場を出て、あまりの悔しさに涙を流しそうな太一。

最大の後悔は、「ちは」を取れなかったこと。あの札だけは絶対に取らなきゃならなかった、と。

 

そして準決勝の対戦カードが決定。

原田先生vsポカ作

坪口さんvs須藤さん

ユーミンvs桜沢先生

理音vs猪熊さん

 

膝の痛みで満身創痍の原田先生。花野から連絡を受け、会場に戻ってきた太一も原田先生を応援。ポカ作に食らいつく原田先生。差がつかず。

そのとき太一が思い出したのは、原田先生との会話。過去にもう自陣が出なくてもいいと願掛けしたため運命戦でも積極的に敵陣を攻めるという太一。すると原田先生が語ったのは、集中してずっと練習していると読まれない札がなんとなくわかるようになる、という信じられない話。そして中盤以降、その読まれない札を相手に送り運命戦に備えるとのこと。

運命戦に持ち込んだ原田先生。そして読まれたのは、原田先生の陣の札。

勝者、原田先生。湧き上がる会場。

「運命戦は運命じゃない」との原田先生の言葉、そしてそこまでたどり着いた原田先生の積み重ねてきた時間を思い、泣きそうになる太一。

 

試合後、原田先生が気にかけたのは坪口さんの方の結果。

坪口さんvs須藤さん。勝ったのは、須藤さん。

 

クイーン戦予選準決勝の方も決着。

理音を倒した猪熊さん。疲労困憊の理音。

桜沢先生を下したユーミン。こっちはユーミン疲労大。

 

かくして、東日本予選決勝のカードが決定。

原田先生vs須藤さん

ユーミンvs猪熊さん

 

その頃、西日本予選。

去年負けた武村準名人に勝ち、決勝進出を決めた新。

たとえ不調でも新は勝ち上がるだろうと思い帰ることにした詩暢。伊勢先生のデリカシーの欠けた言葉に静かに怒りながら。

東日本予選の準決勝までの結果を知った新。そこに太一の名前がないことになぜかホッとしてしまい、そんな自分自身に驚く新。

そして決勝の対戦相手が決定。村尾さん。つまり同門対決。

 

今回はここまで。

 

 

 

【今回の感想】

個人的に大好きな回でした。

 

太一、負けちゃいました。原作を読んでいたときは結構予想外だった気がします。しかも、ある意味最大の敗因であり太一自身最も後悔していたのが、敵陣の「ちは」を取れなかったことというのも深いです。いろいろ象徴的。

そして太一が負けた相手は、突如現れたポカ作という実力者。イケメンです。

そんな太一の仇を討つかたちでポカ作を倒してくれたのが、我らが原田先生。 最高の展開です。これまで太一や千早を支えてくれた原田先生がついに最前線に。やはりおじさんが格好良いというのは盛り上がります。

もう今回の結果を見てさすがにみなさん気づいたでしょう。今回の名人戦予選の主役は原田先生だな、と。

とはいえ、須藤さんも勝ち上がりました。これも良かったですね。吉野会大会で太一に負けた須藤さんが、新にも勝った坪口さんを負かすという。名人戦予選はパワーバランスがいろいろと絶妙です。

 

一方、西日本の新は不調みたいです。前回の周防名人の謎の言葉も影響していますが、それだけでなく吉野会大会から様子がおかしい新。

まあその理由はわかりますよね。太一。

予選決勝の相手は村尾さんです。強敵。新が負けても全然おかしくありません。

 

それと、詳しく描かれてはいませんでしたが、クイーン戦予選の方も良かったです。

特に東日本の準決勝。理音vs猪熊さん、ユーミンvs桜沢先生。今回復帰した桜沢先生を除いた3人全員が千早と対戦済みというのも面白いところです。

結果、残念ながら理音と桜沢先生は負けてしまいましたが、今回一瞬だけ描かれた決着シーンが印象的でした。猪熊さんに負けた理音と、桜沢先生に勝ったユーミンがヘロヘロ、というところ。つまり、勝敗にかかわらずベテラン勢がやはり意地を見せてくれたわけです。

 

総じて、今回の東日本予選はベテランが大活躍です。決勝の結果はどうなるのか。

 

あと、周防名人と詩暢についてもいろいろありました。

まだ周防名人の方は謎だらけですが、詩暢の方はちょっと闇が垣間見えました。これまでも小出しにされてきたことではありますが。

それにしても、京都明星会の伊勢先生は本当にデリカシーや配慮というものに欠けていますね。たぶん本人に悪気はないんでしょうが。詩暢を孤独にしたのもこの人がきっかけでしたし。

 

とりあえず、今回は東日本予選がメインで太一の敗北と原田先生の活躍が見れました。次回は西日本の新の決勝に注目です。

 

期待です。

 

以上、ちはやふる三期9話の感想でした。