ランウェイで笑って 8話「デザイナーの器」【アニメ感想】
ランウェイで笑って第8話の感想・レビューです。ネタバレありです。
入院している母が危険な状態になったことをきっかけに育人がウジウジ悩んだり自分勝手にキレたりする回でした。
原作漫画を読んだ時も思いましたが、今回のエピソードは最後のくだり以外あまり好きではありません。
とにかく育人がウザい。というか、いろいろ意味不明。気弱主人公の悪いところが凝縮されていた感じ。
やっぱり千雪メインの方がいい。
【今回のランウェイで笑って】
容態が悪化した育人ママ。でも手術には成功してなんとか無事。
育人ママは育人が自分のために生きることを望み、芸華祭も楽しみにしていたらしい。しかし、滞納していた入院費の支払いという現実的な問題が発生。
母の入院費を稼ぐ必要があるため、バイトを辞めさせてほしいと遠に伝える育人。
すると事情を聞いた遠は、バイトではなく正式に育人を雇いたいと提案。ただしデザイナーとしてではなくパタンナーとして。まずは芸華祭のトップを目指すチームとして。
その提案に対し、自分も芸華祭に出るから無理だと言いかけた育人。それを言葉でフルボッコにする遠。バイトばっかしてまともな服つくれないだろ舐めんな、そもそも育人にデザイナーの才能はないから、と。
パタンナーとしてチームに入れば育人の母親の入院費は全部支払うことを約束するという遠。
その帰り、キレる育人。才能なんて関係ないとか遠は恵まれているとか。
そこに現れた五十嵐。心のマネージャー。育人が金に困っていることは調査済み。育人から心にデザイナーを諦めるように説得してくれたら、そのかわり金を払うという取引を提案。
育人は激昂。それでも返事を待つと帰っていく五十嵐。
育人がやめるという話を柳田から聞きショックを受ける心。そして、育人には何か事情があるはずだからやめさせないでほしいと柳田にお願い。
その後、バイトに励む育人。芸華祭まで3週間。でもデザインがまったく思い浮かばず。励ましてくれた次女の葵にもキレちゃう始末。
そんなとき育人に藤戸社長からの突然の呼び出し。
藤戸社長からの話は2つ。
まず、今日パリから落ち込んで帰ってくる千雪のことをよろしく、ということ。
そして、以前千雪のためにつくった服のデザインを買い取らせてほしいとのこと。その額200万円。
心と柳田のおかげで、育人が金に困っていることを知っていた藤戸社長。
藤戸社長に、自分はデザイナーになれると思うかと泣きながら尋ねる育人。
ならない方が驚きだ、と答える藤戸社長。
その後、ショーにモデルとして出てくれないかと千雪にお願いする育人。
「しょうがないなぁ」と答える千雪。
今回はここまで。
【感想】
とりあえず、今回のエピソードは好きじゃない。
唯一の見所は、デザイナーとして才能がないと言われて落ち込んでいた育人のデザインを藤戸社長が買い取ってくれたことくらいでしょう。
ただそれだけで十分だったのに、そこにいろいろ余分なものを付け加えたせいで、育人がただの被害者面したウザイ馬鹿にしか見えませんでした。
とにかく育人の行動がいろいろと不快。というか不可解。
まず、なんで育人が柳田のアトリエをやめたのか意味が分からない。
バイトを掛け持ちするつもりなら、そのひとつとして柳田のところで働いたままでよかったのでは?
ちなみに仕事をやめさせてほしいと育人が柳田に電話したシーンがアニメではカットされていましたが、そのシーンによれば柳田アトリエでの育人の仕事は週に2日。
でも給料をあげてとか仕事を増やしてなんて言えないな~とか勝手に悩んでいました。しかも柳田にはやめる理由も告げることもなく。ここらへんがあまりにもアレだからアニメではカットしたのかもしれませんね。
服の仕事で給料ももらえて、それほど時間の負担がかかっていない。なのになぜ辞めるのか。
遠のアトリエをやめる件に関しても同じ疑問。そもそも芸華祭の材料費が足りないからその補填として働き始めたはずなのに、なぜそこをやめるのか。どうせバイトを掛け持ちするならその2つの仕事も続ければいい。
その2つの仕事じゃコスパが悪すぎるから、あくまで母の入院費のために短期集中で割りの良いバイトに完全に切り替える、というならまだ納得できますが、だとしたらまた他の疑問が出てきます。
だって芸華祭に出るとか当たり前のように言っちゃってるし。家族のために仕事はやめるくせに芸華祭は諦めない?いやいや、おまえ妹の金に手をつけたくないって理由で予選の材料費ケチってたやんけ。それなのにこのド級の非常事態の中でも芸華祭が大事なんか。もう優先順位がわけわからん。
さらに、遠の言葉にキレた意味が分からない。
遠に正論でフルボッコにされた後、育人は才能とか関係なく服が作りたいだけだとかなんとか言ってましたが、本当に才能とか関係ないと思っているなら遠の言葉にキレるはずがないでしょう。
それに、今回はあくまで母や家族のためと割り切り、芸華祭を諦めて遠のところでパタンナーとして働くという選択肢も魅力的だったはず。そうすればまず母の入院費はなんとかなりますし、パタンナーとして働く中で腕を磨きながら最終的にはデザイナーを目指すこともできるかもしれない。これって十分恵まれてますよね。
「環境が~」とか「高校生にどうしろって言うんだ~」とか育人はわめいていましたけど、今回の件に関しては、遠から「デザイナーとしての才能がない」って言われてただムカついたってだけの話。
あと、育人は勝手に遠からの提案と五十嵐の取引を同列に語っていましたが全然違うでしょう。自分の夢を一旦は諦めて金を稼ぐことと、友人の夢を意図的にぶち壊して自分が金をもらうこと。
五十嵐の提案に対しては、利己的に他者を利用できないと断るだけで済む。それと自分の才能や夢の妥協の話は全く別物。
要するに、今回の育人はすべてにおいて中途半端。ただ勝手に被害者ぶっているだけ。
まあとにかく今回で嫌なエピソードが終わりました。
次回からまた気分を入れ替えて楽しみにしたいです。
以上、ランウェイで笑って第8話の感想でした。